赤松の灰が陶器となり蘇りました
赤松の灰からNext BIZEN
普通は、灰となった赤松には、利用価値が無いように思われますが。。
赤松の灰を溶かしたものを入れて作陶した、Next BIZENです。 通常は、火前で二週間かけて出る色を彼の窯で数時間でこの色が出たようです。 *市川透氏のコメント*
備前の胎土、そして日本の赤松を使い、釉薬ではない焼きしめ陶器、灰の流れがとても美しく見事な景色です。 |
赤松の灰を入れた作品集 Next BIZEN
作品説明
陶器は、大きく分けると2種類です。長石等を珪石や灰で溶かして釉ガラスを作りだし、コーティングしたもの、表面がガラス状もしくはマット質な釉薬をかけているものなのですが、本来 釉薬は装飾の目的もあるのですが、粗い土を使う産地では、釉薬を掛けずに焼成すると水漏れして使い物にならない事が多く、また焼成を低温で焼いたりする為、1000度以下とかもあります。 因みに楽焼きは900度前後ですので、土が焼き締まらず、割れやすくもろいです。 低温焼成の釉薬使う陶器は、土が焼き締まらないという状態になる為に釉薬ガラスでコーティングし、水漏れを防ぐ意味もあるのです。 しかし割れやすいのです。 焼き締めるというのは焼き物の強度もあげるのです、1240度近くで焼いた土は指の爪で軽く弾くとキンキン!と金属音がします。 僕は釉薬使う場合でも高温焼成する為、土が焼き締まります。 焼き締め陶器というのは、簡単に言うと、高温で土を焼き締めているという意味で、またその様な釉薬を使用せずに、土本来の味わいや焼き色を楽しむもの、備前焼や伊賀焼き、薪窯焼成の自然な灰が降りかかったものを焼き締め陶器と言う事もあります。まとめると1230〜1240度くらいで焼いて、土が焼き締めれば、釉薬かけるかけないに限らず、焼き締め陶器と言えるのですが、一般的には釉薬を使わない、高温で焼いた、土味のある陶器を焼き締め陶器と言ったりもします。 薪の灰が降りかかり、その灰が溶けて流れたものが、灰の流れの景色とした観賞所があり、『見事な灰の景色だね』と僕らは言ったりします。 この景色はまさに、自然界と炎と僕とで共に創り上げた 美術です!美しいです!僕が持つ備前の土でこそ出せる景色かもしれません。 |
作者紹介
Next BIZENは、BSフジ「ブレイク前夜 〜次世代の芸術家たち〜」にも出演された 岡山県の陶芸家 市川透さんの手によって陶器となって赤松が蘇りました。私にとって作品創りは、魂の叫び、私という存在の魂の叫びです。私の創作は、深夜、辺りの生活音と光が消えかかる頃、月と星の光、潮風の囁きを感じながら備前の胎土を原土から扱い、まずは土作りをするところから始まります。 備前の土に手を入れた瞬間、土中に生きる微生物の囁き、想い、歓喜、叫びが波動となり、私の魂と宇宙を一体化していきます。眼には見えないミクロの微生物の世界から、私が創作する場、近隣の山、海、そして地球、月、星、宇宙へと私の魂が神羅万象と繋がっていく。。。中国の古代思想に五行陰陽説があり、木は燃えて炎となり、燃え盛った炎は灰となり、灰となったものは土となり、土に還っていく、その循環の中で我々は生きているという思想の中で我々は生きているという思想がありますが、土と私の心は方時も離れることがなく、土を通して自身の生まれた理由、生きる意味、真実の愛、宇宙の真理を探究、希求し創作に全身全霊を傾けています。。。 (Official 会員特設サロンのパンフレットより抜粋) |